親愛なる君へ 8


Timeline: EP2, after meeting Albedo in Local Matter Shift



 二階にあがると、ドアが半分開いた寝室の入口からシーツをとり替えたばかりのベッドが見えた。枕元にはうーくんのぬいぐるみ。最初のダイブで俺たちが押しこまれたクローゼットの鏡は、今も磨きたてのように曇りない。あらゆる童話全集や詩集、ゲーテ、サキ、ワイルド、クノー、ポー、デュマ、ディケンズ、ブロンテ、オースティン、ジョイス、ウルフ―本棚の書籍は、君独自の法則で配置されている。当時の俺が読みおえた小説や歌劇、詩について話すと、おもしそうね、読んでみるわ、と君は言い、翌日には話していたタイトルの背表紙が本棚に並んだ。それは二人の読書歴であり、会話の記録でもある。そこにソローキンやサドが増えているのは、ここがおまえの深層意識に内在する世界ゆえなのだろうか。
 窓外を占める紫の上空で、一番星が静謐な光を湛えていた。寝室より奥の部屋へと進んだ廊下の突きあたりには、小さな梯子が天井に向かって架けられている。屋根裏に続く梯子だ。
 梯子に手をかけ、こっちよ、と君が手招きする。三角錐の屋根裏は驚くほど狭く、端から端まで俺の歩幅で十歩ほどしかなかったと記憶している。天井も傾斜の下部なら指先が届く。秘密の部屋と称し、よく君と入り浸っていた。この世界も隔離部屋も、何度も夢に見ては死にたくなった。
 君は慣れた足どりで、大人が足をかければ折れてしまいそうな木の梯子をのぼり、屋根裏まであがってしまうと、入口からひょいと顔を覗かせた。君の悪戯っぽい笑みを梯子の下から見上げる。
「私が手を引くから、目を瞑っていて」
「何か悪戯でも思いついたのか?」
「ふふ、ルベドには負けるわ」
 俺の軽口に笑いながら、君の手が差しのべられる。梯子に手をかけ、その手をとった。言われた通りに瞼を閉じ、踏み外さぬよう慎重に足をかける。「そうそう、その調子」君の楽しげな声が俺を導く。闇に闇を重ねた無ではなく、瞼の内側にすべての事象がつまっている暗闇は、ちっとも怖くない。屋根裏にあがりきると、小さな椅子に座らされた。甘い芳香が鼻先を掠めたとき、
「目を開けて、ルベド」
 耳元で君の囁き声がした。重くなりかけた瞼をもちあげると、視界の色が黒から白へと塗りかえられた。まばゆい光の園。そこに沈み、漂っている。剣のように射しこむ西日は、一つしかない窓からのものだ。ほとんど赤いオレンジの一条が、床の木目を焼くように照らしている。尖った天井から舞いおちる綿のような埃、向かいあった二つの木椅子。それらのぼんやりとした輪郭が明確になり、にわかに彩色は鮮明になる。一階のような生ぬるさはないが、等しく容赦ない夕陽の熱で肌が汗ばむ。俺たちは日だまりに半身を浸していた。
 視界が完全に開けると、夕映え鮮やかな緑が映りこんだ。どうやら記憶とは様変わりしているらしい屋根裏の状態を把握し、四方を見回してみる。緑の小部屋だ。天井の一面を、棘のある蔦が覆い隠している。窓辺から放射線状に伸びた蔦は壁をも浸食し、部屋の一部と化していた。蔦の出所である窓辺の木箱に、二人で苗を植えた日を覚えている。何色の花が咲くのかは知らされていなかった。毎日のように水をやっていたが、最後の日まで新芽を見ることは叶わなかった。
 その二つの木箱から、見事なバラが芽を出していた。屋根裏一面に咲いている花は、A.D.一八六七以前に繁殖していた、いわゆるオールド・ローズと呼ばれるバラの原種で、茎から小さな棘が突きだし、瑞々しく潤う丸い葉が愛らしい。その派生した蔦全体に、バラの花が散らばっている。部屋中に蒸した甘い芳香に包まれる。
「バラの花 かおる谷間に おわします おさな子 イエス」
 十四年振りに聞いた君の歌声も、部屋中に響き渡りながら俺の眼の奥に流れこみ、心臓の底へ落ちていく。蔦の緑に散らばるバラの色は、あまりに鮮やかな二色。
「赤と白のバラよ」
 その光景に呆然としていた俺は、君への返事もおざなりに、二色のバラを見つめていた。赤はまるで血のように、白はまるで骨のように、控えめな花たちが部屋一面に根ざしている。赤と白の花弁を敷きつめた床、オレンジ色のぬるま湯に花弁が浮かんでいる。屋根裏が丸ごとガーデンのようだ。その花園に夕陽の残照が射しこんでいるさまは、形容しがたく美しい。
「ここのバラも、痛みを吸って咲いたの」
 窓辺にいる君は微笑み、木箱の上で咲く赤と白のバラに優しく触れた。二つのバラの花は、別々の木箱から寄りそうように茎を絡めあい、すぐ隣同士で花を咲かせている。遺伝子操作で強制的に融合を果たすでもなく、二つで一つの花のように美しい調和を織りなすそれは、無理のない距離で互いに触れている。もともと寄生種でもない、自ら地中に根を張る植物だ。そこに依存はない。相手の養分を吸いつくすことも、己の体で相手を絞め殺すこともない。支えあえるし、分かちあえる。昆虫に花粉を運んでもらえば交わることも可能であり、そうして新たな種も生まれるだろう。種の保存、より強い進化、永遠に続く生命の連鎖。〝わたし〟の意志は生きつづける。
 おまえは今も俺の中で生きているだろうか。果たして俺は、おまえの未来を生かせるのだろうか。おまえを糧に生きていけるか?
 壊れていることにさえ、何のポエジーもなくなってしまった俺の世界で、なお現れる純粋な美を見つめる目が痛い。眼球の奥の窪みが熱い。金型に鉄を流しこまれたように熱い。堪えようがない。燃えるより熱く、目玉ごと赤い鉄のように溶けてしまう。
「青いバラは私の痛み。このバラは、二人の痛み―こういう古い種が咲くとは思わなかったけれどね」
 向かいの椅子に座り、君は蔦の天井を仰いだ。それから俺の顔を覗きこみ、なぜか安心したような顔でもって、くすくすと笑った。
「アルベドよりも、今はあなたのほうが泣き虫なのね」
「俺は泣いてなんか」
 いない、と口に出すより先に、生温かい液体が頬を伝った。透明な玉が重力に従って落ち、床に触れると呆気なく割れた。木目の色が円形に濃くなり、視界が揺らいでいることに初めて気づく。自分の目から流れおちたものが信じられなかった。それは一度きりで再び落ちることはなかったが、おそるおそる目元に手を触れると、濡れた感触は確かにあった。
 バラを見た。そして一瞬、おまえのことを考えた。ああ、それだけだ。今まで何をしようとも、こうはならなかった。どれほど渇望したとしても、それが罰であるかのように、こうはならなかったのだ。
 君の長い指が、俺の目尻を拭う。その熱に反応した体が震え、再び水滴が転がりおちた。
「鏡の欠片みたいね。ほら、アンデルセンの『雪の女王』―ルベドのここにずっと刺さってたの、知ってた?」
 君の指が示した場所は、俺の中の眼と心臓だった。童話でいうならば、刺さっていたものは悪魔の鏡の欠片だろう。その鏡を通すと間違った見方をはじめ、物事の悪い面しか見えなくなる。美しくきれいなものは小さく歪んでしまい、醜く嫌なものは欠点を広げて目立つようになるという。心臓に刺さると、たちまち凍ってしまうらしい。
 戦場で敵を殺しても、仲間の葬儀に参列しても、俺の目は乾いたままだった。横っ腹に穴が開いても、それを誰かに心配されても、心拍数は平常そのもの、心は始終さめていた。腕や脚がふっ飛んでも、ナノ治療で治せるのだから痛くない。誰かが死んだとしても、誰かが生きているのと同じこと。ここからは出られない、というのが俺の目に映る現実だ。世界も壊れているが人間も壊れていて、再生の見込みはどこにもない。わざわざ心臓を動かすことすら億劫になる。
 君の鼓動を分けあたえられた心臓は、どくどくと熱をもって血を送る。乾いた目から、ほろほろと欠片が転げおちる。俺は運命の被害者じゃない。失うことを怖れ、悲しまないよう自分を騙しつづけ、器用に道化を演じていた。どこまでも弱い自分を隠し通したくて、自分だけが無様に生き残っている事実を認めたくなくて、傷つかぬよう悪魔の鏡を利用していた。悪魔より質の悪い男だ。
「サクラ、聞いてほしいことがある」
 俺が言うと、君はこちらの心情を見透かしたような顔で「なあに」と耳を傾けた。俺、俺は……言い淀む自分に、言え、言うんだ、と渇を入れる。「お、俺、アルベドを……こ、殺したんだ。あいつがウ・ドゥにアクセスしたのは、俺に自分を殺させるよう仕組んだのは、他でもない、この俺がアルベドを見捨てたせいなんだ。俺が最初に拒絶して、それから先で裏切りつづけて―」
 血反吐でも吐くように告白し、床に散らばる二色の花弁を見つめた。椅子に座った足元に広がる赤は、本当にそうした色をしている。赤いものは嫌いだ。
 昔の自分は制服のポケットにボードレールやランボーの電書を突っこみ、もしくはジャン・ジュネやサドのメディア・コピーを捻じこみ、よく見ろ、俺は爆弾を持っているぞ、とでも言わんばかりの自信があった。そんなもので世界をふっ飛ばせると、その時分では半ば本気で信じていた。あるいはそう言って粋がるくらい、俺は若かったのだ。二人の弟とともに、世界をひっくり返してやる意気ごみで日々を生きていた。もう十四年も昔の話になる。
「だから、俺は自分の責任をとったんだ。結局、どうして自分のためで、昔も今もアルベドのことを、あいつのことを何もわかってやれない。それなのに、わかってる、だとか知りもしない言葉で、あいつを殺した……鏡の欠片のせいなら、どんなに良いか! 違うんだ、俺の目そのものが悪い。見たいものしか見ない、見えないものを見ようとしない……俺が悪いんだ」
 みっともない、恥ずかしい。いっそう自分が嫌で、両手で顔を覆った。肘を太腿につき、項垂れる。いったん思考しはじめると止まらない。後悔やら悲観やら罪悪やらが、狭苦しい喫煙室で漂う煙のように蔓延し、自己正当化の試行錯誤を繰り返す。わかりあえるわけがない。俺とおまえは相違している。癒着性双生児が何だというのだ。単に肉体の一部がくっついて生まれおちた別々の個体で、心臓も別々。もとがひとつなのは、女の胎内から生まれた者なら誰でもそうだ。理解への努力をすべきだった。自分の置かれた境遇に怠けず、好意と時間に甘えず、おまえを見つめるべきだった。ゼロから関係を再構築すべきだった。俺は知ろうとしなかった。
「あなたがわかっていないのは、あなた自身のことだわ。ルベドの本当の力はウ・ドゥに対抗することじゃない」
 短い沈黙を破り、頭上から静かな声が降った。それは多少の怒りを含んでいた。指と指の隙間から見えるものは、椅子にかけた君の白い裳。その上に重ねた君の手と手が絡みあっている。君の顔を正面から見る勇気はなかった。
「私たち、ルベドがいたから自分がいたのに。それが苦しくて辛くもあったけれど、きれいなだけの心なんて、私の世界と同じだもの」
 君の声が震えていたので、俺は思わず顔をあげた。またも泣かせてしまったのではないか、と心配したが、そこには予想に反して今までよりいっそう微笑む君の姿があった。君の言葉の意味がわからず、俺は戸惑いながらも君を見つめた。
「ルベドはね、みんなをつないでくれるの」君は俺の両手をとり、「こんなふうに手と手をね」と言いながら二人の右手と左手、左手と右手とをつないだ。U.M.N.のロゴでもあるウロボロスのような輪が、俺と君の胸の前にできる。椅子から立ちあがる君につられ、輪の意味を掴めぬまま重い腰をあげた。
「あなたを起点に、私たちは関係を構築する。ルベドは人と人との連結起点。私たちと機能する、最初の結び目よ。あなたの強さはウ・ドゥにぶつける波動じゃなくて、それを抑える意志じゃないかしら」
 陰りのない明朗な笑顔で、君はくるくると踊りはじめた。手をつないだままの俺は慣性の法則で引っ張られ、足を絡ませながらも、何とか君に合わせてステップを踏んだ。立場上、社交ダンスには慣れていても、君の踊りには規則性がなく、その無邪気な動きに翻弄される。
「私たち、ルベドが大好きなのよ」と、踊りながら君は笑う。無垢ではない君の笑顔は、幼かった弟のように純粋で、君の言葉は俺を再び救ってくれる。
「すべてを理解できなくても、こうして手をつなぐだけで、あなたが今感じていることはわかるの。嘘じゃないわ」
 ピアノもヴァイオリンもない部屋で、遠慮のない靴音も、不格好な体勢も、ちぐはぐな服も、何も気にしなくて良いダンスは、無性に楽しかった。体裁やら面子やら、ここに息苦しいものはない。道徳も問われない。無から始まる往生するほどの自由であり、すべての取捨選択に世界存続の責任がある。俺が思わず声をあげて笑うと、君も笑った。笑顔のうしろでは、緑色を平たく伸ばしたように背景が横に流れ、赤と白のバラは境界を失い混合している。
「あなたのお父さんが、ルベドをリーダーに起用した理由は知ってる?」
 踊りながらの君の問いに、俺は、いいや、と首を振った。他と比較して波動も我も強いからだろ。
「いつか私の病室で、ユーリエフ博士がママと話してたことがあるの。ルベドには決断する力がある―それが博士の答えよ」
「まさか! あの親父が、そんなこと」
 俺は訝しんだが、君の笑顔は自信に満ちていた。「博士は誰よりもあなたたちのことを見ていたと思うの」と、君は少々悔しそうな顔をした。「私よりルベドの癖をよく知ってるんだもの。博士の見解は正しいわ。あなたは選択することができるもの。その遺伝子にどんな先行条件があったとしても、あなたは自分のために、誰かのために、すべきことを選べてる。博士もそれをわかってたのよ」
 太陽までも内包してしまう、海のような君。俺の中の混沌をのみこみ、見えなくとも君へとつながり、聞こえなくとも伝わってしまう。自分がしてきたこと自体が肯定されたわけでもなく、自分がしてきたことに対する罪が消えるわけでもないが、俺は自分で罪を背負うことを選択できたのだと教えてくれる。もう死にたい、だなんて、死んで良かった、だなんて、ひどいことを考えた。馬鹿なことを思った。君に謝らなければ。ああ、それなのに、なんてことだ―嬉しくてたまらない!
「サクラ」
 何年経っても、君の偉大さには敵わない。
「ありがとう」
 口元がだらしなく緩む。とうとう俺は足をとめ、小さな君を抱きしめた。
「ありがとう、サクラ」
 謝罪よりも感謝が勝った。歓喜のあまり額にキスまで落としたものだから、君は頬を真っ赤に染めて戸惑い、「昔のルベドはこんなこと……」と口ごもった。確かに昔の自分には、こうした積極性は逆立ちしても無理だろう。子供の俺が君に抱いていた感情は自覚もない恋心で、視野を狭め、舌の上で転がせるような甘いものだった。十四年が経った今、君への思いは潔癖とは言えない。愛しさは破裂するほど膨れあがり、母という存在に対して思うような憧憬すら抱いている。俺の思考を支配し、二度と会えない寂しさから憎々しくもある。俺が年齢どおりの体格であれば、君を軽々と抱きあげ、愛してる、と叫ぶだろう。娘のように大事でもある。嫌がることはなく大人しく抱かれたままの君をいいことに、俺は真っ赤な耳元で噛みしめるようにして感謝の言葉を反芻した。ようやく君を離したあとでも、跪き、土の匂いがする手の甲にキスをした。
「お姫様でもなった気分。イギリス映画の紳士みたいね」と、君は苦笑した。「ホームズ以上のな」見上げて笑う。
 あのね、ルベド。君は、頬を赤らめたまま、「見せたかったものは、他にもあってね」と囁いた。「今日はルベドよりも先に、お客さんが来てるの」
「俺以外の客だって?」
 この閉じられた世界に、自分以外の存在がいるとは思えない。何しろ、内的世界の消えゆく残像でしかない場所だ。局所事象変移以上に不安定であり、君の関係者であろうと誰も干渉できるとは思えない。それでも、君はにっこりと頷き、窓のほうを見つめた。埃を被った分厚いガラスを通し、斜陽が君の横顔を煌々と照らす。窓外では長い夕暮れが続いているが、それでも確実に群青は迫っているだろう。瞳にもオレンジを流しこんだ君は、両開きの窓の取っ手を握った。窓は外に向けて開くようになっており、窓枠に蔦が絡まっていた。華奢な君が両手に力をこめても、それは固くて開かない。
「俺がやるよ」
 小首を傾げる君をかわいく思い、古びた取っ手を強く握る。夕陽が直に目を焼いた。あまりの眩しさに片目を瞑る。真下は見えないが、遠くに丘の風車が見えた。荒野の地平線に太陽が沈もうとしている。光の影が伸びる荒野のヒースは魚が跳ねるようにきらめき、白い風車がオレンジの飛沫を振りまいていた。東側にはもう夜が訪れていることだろう。
 両手に力をこめたとき、ふいに君は吐息で笑った。
「その子は昔から、紅茶が嫌いで本も嫌い。だから、裏庭の青いバラを見せてあげてたの」
 君が言い終わると同時に、窓が壊れそうな悲鳴をあげて開いた。窓枠から舞いおちる蔦の残滓を、外から吹きこむ涼風が部屋に押し戻す。傍にいる君の髪が揺れ、バラの匂いと混じりあって甘く薫った。
「誰なんだ? 裏庭の客人ってのは」
 窓から顔を突きだし、真下の裏庭に目をやると、そこには青のインクを一面に零したように真っ青な花畑があった。その青さは夕陽に焼かれようとも失われておらず、白を抜いた深海のような濃い青をしている。海底を覗いた気分になる濃厚な純色は〝神の祝福〟と呼ぶに相応しい。
 子供二人の頭が入るのがやっとな大きさの窓から、君も身を乗りだした。落ちやしないかと心配になったが、本人はちっとも気にしていない。埃で服が汚れることも厭わず、裏庭にいるらしい客人に向け、君は楽しげに手を振っていた。
「その子はね、昔から青いバラがお気にいりなの」
 君の視線を追った先で、俺は自分の目を疑った。不可能性が咲き誇った深すぎるほどの紺青の中、一点に不自然な白がある。その奇妙な白を見下ろし、君は柔らかく微笑んだ。「―ね、アルベド」